私が初めてクラリネットを吹いたのは中学1年の春。吹奏楽部で、希望したパートに入れなかった私に渡された黒い楽器。あれから何年経ったのかな。途中で2度、楽器から離れた時期を除くと25年クラリネットを吹いています。25年!こんなに長いお付き合いになるとは思いませんでした。
横フィルに入ったのは今から12年前の春。それまで一生懸命頑張っていた吹奏楽団を辞めて気が抜けていた時、新聞の横浜版に横フィルの団員募集の記事を見つけました。しかもクラリネット募集。これはチャンスです。ここまでずっと吹奏楽一筋で、幸いにもそれなりに結果を残す事ができ、そろそろ吹奏楽以外の世界も覗いてみたいと思っていたところだったのです。オーケストラで吹いた事は一度もないけれど、楽器を吹く事に変わりはないし、きっと大丈夫だと思って連絡してみると、クラリネットパートのH氏から電話がかかってきました。「楽器の経験年数は何年ですか?」「10年ちょっとです」「A管は持っていますか?」「ハイ」「練習には毎週参加できますか?」「ハイ」こんな簡単なやりとりだけで入団が決まり、初めて練習場へ行ったその日のうちに入団届の用紙を渡され、驚いてしまいました。その日は総会で練習がなく、私は1つも音を出さないまま横フィルに入団してしまいました。
さて、入団したのはいいけど、その後が大変。オケ初心者なうえに、当時の私はクラシックの曲をよく知らなかったから、みんなが熱く語る音楽談義が理解不能。飽きっぽい私にはクラシックの曲は長すぎて、特に交響曲は途中で眠ってしまうため、全楽章まともに聞いた事があるのは、お気に入りの5曲だけしかないという有様。入団してすぐ、次回演奏会の希望パートを聞かれたものの、曲を知らないから答えようがありません。その中で唯一私が知っていたのは、ベートーヴェン交響曲第5番「運命」。これはその大好きな5曲の中の1曲だったので、「運命吹きたいです」と希望したところ1stの楽譜を渡されました。「おお、1stだ」と喜び、嬉々として練習し、ごきげんで本番を吹き、無事に演奏会が終わりました。大好きな「運命」がオケで吹けるのですから、練習も本番も嬉しくて楽しくて仕方ありませんでした。これが私の横フィルデビュー。横フィルとの幸せな出会いでした。
そして今日は横フィルでの23回目の演奏会です。私が演奏するのは「新世界」。この曲も例の5曲の中の1曲です。大好きな「新世界」。今日もきっと、あの時と同じようにごきげんで演奏することでしょう。自分が大好きな曲をオケで演奏できるなんて、本当に幸せな事です。楽しいですよ。一生懸命演奏しますから、どうか最後まで眠らずに聞いてくださいね。
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